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FFmpeg テロップ勉強会
TELOP × FFMPEG
Telop Design Study
FT
Reel Telop × FFmpeg

テロップを理解して、
FFmpegで自在に焼く

そもそもテロップとは何か、から始めて「映える型」と「FFmpegでどこまでできるか」を体系で押さえます。結論は"赤点を取らない"。派手さより、外さない設計を。

映える7つの型
エフェクト&カラグレ
真似て作るワーク式
FFmpeg テロップ勉強会
WHY
Why Now
なぜ今テロップをやるか

編集スキルは高くなくていい。
でもテロップだけは足を引っ張る

テロップは「上手い/下手」より前に、一定ラインに乗っているかどうかで信頼が決まる。まずその線を全員で越えます。

FFmpeg テロップ勉強会
MAP
Today's Map
今日の地図

4つのパートで"外さないテロップ"を作る

PART 0 ── 思想
赤点を取らない
攻めすぎない。白フォント基調で、まず外さない設計を土台にする。
PART 1 ── 型
映える7つの型
ドロップシャドウ・縦長・カーニング・ドデカ・斜体・グラデ。少しの工夫で"映え"る。
PART 2 ── 天井
FFmpegの守備範囲
任意フォント・エフェクト・カラーグレーディング。何がどこまでできるか。
PART 3 ── 再現
真似て作るワーク
好きな発信者の世界観を読み込ませ、真似させて、修正する。文字起こしも自動化。

前半はこの資料。後半は実際にClaude Codeを立ち上げ、Premiere等の編集ツールも触りながら、手を動かして作ります。

FFmpeg テロップ勉強会
PART 0 · PRINCIPLE
Principle
大原則

デザインは"赤点を取らない"が9割

1
攻めすぎない
やりたいエフェクトはある。でも動画のテロップは"作品"ではなく"読ませる情報"。まず外さないことを優先。
2
白フォントが基本
白文字+フチ+薄影が最も失敗しない土台。ここを全員の基準線にする。
3
派手さ=工数
グラデや派手テロップは"手数(コース)"が増える=編集の手間が増える。デカデカ編集は必須ではない。

満点を狙って崩れるより、毎回きっちり赤点を回避するほうがSNSでは効く。今日の型はすべて「外さないための型」です。

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BASELINE
Baseline
基準線 / まずこの1枚を全員が焼ける状態に
NG · 溶ける
飾り字・フチなし
凝ったフォント+borderw=0で背景に埋もれる=赤点
OK · 外さない
白+黒フチ+影
太ゴシック白+borderw=8+ベタ影。どんな背景でも読める
この1枚=赤点回避の最小構成

白文字・太ゴシック・黒フチ・薄いベタ影。この基準に"型"を1つずつ足していくのが今日の進め方です。まず基準、次に映え。

FFmpeg:基準テロップ
ffmpeg -i in.mp4 -vf \
"drawtext=fontfile=ZenKakuGothicNew-Bold.otf\
:text='反則級の時短レシピ':fontsize=64\
:fontcolor=white:borderw=8:bordercolor=black\
:shadowx=4:shadowy=4:shadowcolor=black@0.6\
:x=(w-tw)/2:y=h*0.72" out.mp4
FFmpeg テロップ勉強会
PART 1
Part 1
1
Part 1

映える7つの型

白フォント基準に"少しの工夫"を足すだけで、ぐっとプロっぽくなる。やっておくと映えて見える型と、その注意点をまとめます。

FFmpeg テロップ勉強会
01 · 02 SHADOW
01·02 Drop Shadow
型①② ドロップシャドウ / にじませてから落とす
ベタ影だけ
drawtext基準(かたい影)shadowx/y のみ=輪郭くっきり
にじませ影
ass / gblur型① 範囲をにじませて影影を薄く広げてから落とす=上品
背景色の影
ass \blur型② 背景色を引いた濃いめ影背景の色を拾い、少し濃く・半分にじませる

型①:影を"ずらす"だけでなく、いったん範囲を滲ませて広げてから影を落とすと、かたさが消えて馴染む。

型②:可能なら影色を背景の色味から拾い、それより少し濃く。半分だけにじませると一段プロっぽい。

drawtextの影は"ずらすだけ・ぼかせない"。にじませ影は ass字幕の \blur か、影用テキストを gblur して重ねて作ります。

FFmpeg テロップ勉強会
03 STRETCH
03 Vertical Stretch
型③ 縦長に気持ち長く / 少し伸ばすと"プロっぽい"
標準比率
drawtextそのまま悪くはないが少し野暮ったい
気持ち縦長
\fscy115型③ 縦に約1.1〜1.2倍締まって見える=プロっぽい
極端ロング
\fscy140応用:極端に縦長モード感・強い個性。多用は禁物

文字をほんの少し縦に伸ばすだけで、締まって"プロっぽい仕上がり"に見えます。まずは1.1〜1.2倍が安全。極端ロングは世界観を作りたい時の飛び道具。

drawtextに縦横比の伸縮は無い。ass字幕の \fscy(縦スケール%)で伸ばすか、縦長デザインのフォントを選ぶ。

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04 KERNING
04 Kerning
型④ カーニング(字間) / 詰める or 広げる
しっかり詰める
\fsp -2詰め(力強い・見出し向き)字間を締めて塊で見せる
ゆとり
\fsp 8広げ(高級感・余裕)意図的に広く=ゆったりした印象
静 か な 余 韻
コツ広げる時は文字を小さく小さめ+広字間=上品にまとまる

詰める=力強い塊で見せる(見出し向き)。広げる=高級感・余裕・ゆったり。広げる時はなるべく文字を小さくして広くすると上品にまとまります。

drawtextに字間調整は無い。字間は ass字幕の \fsp(正で広げ・負で詰め)で作ります。

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05·06·07
05·06·07
型⑤⑥⑦ ドデカ・斜体・グラデ / 印象を強くする飛び道具
drawtext型⑤ ドデカフォント明らかに大きく=印象を最大化
斜体で勢い
\frz / italic型⑥ 斜体・傾け傾けると勢い・スピード感が出る
こんがり
PNG / ass型⑦ グラデーションここぞの一語の印象を強く

斜体は縦書きが肝:縦に組む時は右に倒すのではなく"右上がり"にすると、間延びせず decisive に見える。

グラデは"ここぞ"だけ:印象を強めたい一語に。多用すると赤点側(工数も増える)。

グラデ文字はFFmpeg単体では作れない → 透過PNGで描いてoverlay、または簡易ならassのグラデ指定。斜体・回転はassの \frz が扱いやすい。

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PART 2
Part 2
2
Part 2

FFmpegの
守備範囲

「どんなテロップも使える/エフェクトも自由/色も作れる」── FFmpegでどこまでできるのか、天井を先に知っておきます。

FFmpeg テロップ勉強会
FONTS
Any Font
どんなテロップも使える / PCに入れさえすれば

PCにダウンロードしたフォントは全部使える

極太見出し
凸版見出しEBfontfile=Toppan-EB.otf
絶品
毛筆・和風fontfile=YujiSyuku.ttf
手作りの温度
手書きfontfile=KleeOne.ttf
RECIPE 12
英字・数字fontfile=BebasNeue.ttf

FFmpegは fontfile= にファイルパスを渡すだけ。フリーでも商用でも、TTF/OTF/TTCをPCに置けばそのまま使える。専用ソフトの内蔵フォントに縛られません。和欧混植(日本語+英数で別フォント)は drawtext を重ねて実現。

※ フォントのライセンス(商用可否・動画埋め込み可否)だけは各自で確認。使えること=権利があること、ではない点に注意。

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EFFECTS
Effects
エフェクトの自由度 / 単体でここまでできる
ズーム / パン
寄り・引き・スワイプ。静止画も動かせる。
zoompan=z='min(zoom+0.001,1.5)'
フェード
映像・テロップの出入り。透明度制御。
fade=t=in:st=0:d=0.5
ブラー / ぼかし
背景ぼかし・モザイク・部分ぼかし。
gblur=sigma=20 / boxblur
ビネット
四隅を落として中央に視線を集める。
vignette=PI/5
グロー / 発光
明部を光らせる。ネオン・シズル感。
split→gblur→blend=screen
グリッチ / 色ずれ
RGBをずらす・揺らす。エモ/レトロ。
rgbashift / chromashift
クロマキー合成
緑背景を抜いて別映像に重ねる。
chromakey=0x00FF00:0.1
PNG / ロゴ重ね
透過素材・ロゴ・枠を任意位置に。
overlay=x:y:enable='between(t,2,5)'
トランジション
fade/wipe/slide/circleopen/dissolve 等。
xfade=transition=wipeleft
速度 / スロー / 逆再生
早送り・スロー・リバース。
setpts=0.5*PTS / reverse
手ブレ補正
歩き撮りの揺れを解析して安定化。
deshake=rx=32:ry=32
組み合わせ自由
これらを filter_complex で連結・並列。
-filter_complex "[0:v]…;[1:v]…"

エフェクトの自由度は非常に高い。ただし今日の原則は"赤点を取らない"。まずはズーム・フェード・ビネット・軽いブラーあたりの"効かせすぎない"ものから。

FFmpeg テロップ勉強会
COLOR GRADING
Color Grading
カラーグレーディング / 色も"作れる"
元素材(フラット)撮って出しの平坦な色
暖色・シズル寄せeq+colorbalanceで温かく
シネマ / フィルム調lut3dで映画風ルック
明るさ・コントラスト・彩度
土台の調整。まずここを整える。
eq=contrast=1.1:saturation=1.15:brightness=0.03
トーンカーブ
S字で締める・フィルム風の足を作る。
curves=preset=medium_contrast
カラーバランス
影/中間/ハイライト別にRGBを寄せる。
colorbalance=rs=.1:gm=-.05:bs=-.1
色温度
暖かく/冷たく。料理は暖色が基本。
colortemperature=temperature=5200

LUTが主役lut3d=file=look.cube.cube ファイル1枚を当てるだけで、映画風・特定発信者風の"ルック"を一括再現できる。curves/colorbalanceは、そのLUTに寄せる/微調整する道具です。

FFmpeg テロップ勉強会
PART 3
Part 3
3
Part 3

真似て作る、
ワークフロー

ゼロから考えない。好きな発信者・世界観を読み込ませて"真似"させ、そこから自分用に修正する。これが一番速く、外さない。

FFmpeg テロップ勉強会
REFERENCE → REMAKE
Reference to Remake
好きな世界観を"真似"て作る / 読み込ませて → 覚えさせて → 直す
STEP 1
読み込ませる
好きな発信者のリール/スクショ/動画を渡す。テロップ・色・間の"世界観"を素材として与える。
STEP 2
真似させる
「これを真似して」と指示。フォント・縁取り・字間・色・LUTの当て方を、Claudeに再現・コード化させる。
STEP 3
修正していく
出てきた型を叩き台に、自分の素材・トーンへ微調整。ここで初めて"自分の型"になる。

ゼロから作らないのがコツ。良いと思った世界観を丸ごと読み込ませ、真似の再現を作らせて、そこから直す。デザインの引き出しが無くても、"良い基準"に一発で乗れます。

色は前ページのLUT/curvesで寄せ、テロップは型①〜⑦で寄せる。「真似 → 修正」を1素材で回すのが今日の後半ワークです。

FFmpeg テロップ勉強会
AUTO SUBTITLE
Auto Subtitle
文字起こし → テロップも余裕 / 全自動で字幕を焼く
STEP 1
音声を文字起こし
Whisper(mlx-whisper)で喋りを自動テキスト化。タイムコード付きで書き出す。
STEP 2
字幕ファイル化
SRT / ASS に整形。ASSなら前半の型(フチ・字間・色)もスタイルで指定できる。
STEP 3
FFmpegで焼く
subtitlesフィルタで映像に一括で焼き込み。手打ちゼロで全編テロップ化。
この勉強会の音声も、これで文字起こし

語りリール・切り抜きは、喋り→字幕を全自動化できる。手で打つのは固有名詞の直しくらい。テロップ制作の一番の手間が消えます。

FFmpeg:字幕焼き込み
# 1) 文字起こし(タイムコード付き)
mlx_whisper talk.m4a --language ja \
  --output-format srt
# 2) ASSスタイルで焼く(型もここで指定)
ffmpeg -i in.mp4 -vf "subtitles=talk.ass" out.mp4
FFmpeg テロップ勉強会
HOW WE WORK
How We Work
今日の進め方 / ワーク式

前半は資料、後半は手を動かす

Claudeを使う人
Claude Codeを立ち上げ、今日の型・エフェクト・LUTをそのまま指示して1本焼いてみる。「真似 → 修正」を回す。
Claudeを使わない人
Premiere等の普段の編集ツールで、同じ型(白フチ黒・にじませ影・縦長・字間)を再現してみる。考え方は共通。

全員が手を動かすのがこの時間の狙い。ツールは違っても、目指すのは同じ「赤点を取らないテロップ」。まず1本、基準テロップから。

今日の音声・この資料は ~/workspace/docs/ffmpeg-telop-study/ に格納済み。見返しながら進めてOKです。

FFmpeg テロップ勉強会
SUMMARY
Summary
まとめ / 持ち帰る3つ

迷ったらこの3つに戻る

1
赤点を取らない
白フォント基準で外さない。派手さは工数。攻めるのは基準に乗ってから。
2
型で"映え"を足す
にじませ影・縦長・字間・ドデカ・斜体・グラデ。基準に1つずつ重ねる。
3
真似て、直す
良い世界観を読み込ませて再現→修正。色はLUT、字幕は自動化。

FFmpegは「任意フォント・自由なエフェクト・色作り・自動字幕」まで届く。できることは広い。でも今日の答えは"外さないこと"。まずは基準の1枚から。

FFmpeg テロップ勉強会
CLOSING
Next Action
GO
やってみよう

まず1本、基準テロップ
自分の素材で焼く

白文字+黒フチ+薄影の基準を焼いてから、型を1つ足す。好きな発信者を1人決めて"真似 → 修正"を回してみましょう。

Hands-on
基準テロップ+型を1つ
P.05のコマンドで基準を焼き、にじませ影か縦長を1つ足す。
Remake
好きな発信者を"真似 → 修正"
世界観を1つ読み込ませ、再現→自分用に微調整する。